
AutoMultiTrader(以下 AMT)ver.2(= AMT V2)は、MT4/MT5のシグナル(アラート)を読み取り、自動でバイナリーオプションをエントリーする自動売買ソフトウェアです。この記事では、AMT V2 の特徴、設定方法、実践での活用ポイント、および導入を検討する際に知っておくべき留意点を、詳しく解説します。
AMT V2とは:基本概要と進化ポイント
AMT の基本コンセプト
AMT は、MetaTrader(MT4/MT5)上に表示されるインジケーターによるアラートを自動検知し、バイナリーオプション口座でエントリーを実行するツールです。裁量トレードでは、感情や判断のブレが利益を左右しがちですが、AMTを使えばあらかじめ設定したルールに基づき一貫性のあるトレードが可能になります。
重要な点として、AMT 単体ではトレードを生成するロジック(たとえば売買判断)は持ちません。必ず MT4/MT5 上のインジケーター(サインツール)が必要です。
ver.1 から ver.2 への進化
AMT V2 では前バージョンからさまざまな機能強化と改善が行われています。主な進化ポイントは次の通り:
-
リアルタイム性の向上:アラート判定がリアルタイムで処理され、マーチンエントリー(ナンピンなど)時の誤判定を減らす。
-
有利レートでのリトライ機能:約定拒否などでエントリーが失敗した場合に、有利なレートで再トライする設定が可能。
-
不一致文字設定:アラート文字列に含まれる不要な文字を除外でき、複雑なアラートも読み取りやすくなる。
-
勝ち仮想エントリー:従来は負けたときに次の仮想エントリーを行う仕組みが主でしたが、勝ったときにもエントリーを想定できるように。順張りなどに応用可能。
-
軽量かつ高い動作安定性:低スペック PC や VPS でも動作が可能。バックグラウンドで稼働できる。
AMT V2 の主な機能・特徴
ここでは、AMT V2 が提供する具体的な機能を整理して紹介します。
自動エントリー機能
-
MT4/MT5 のインジケーター(サインツール)がアラートを出すと、AMT が文字列を解析し、通貨ペア、高/Low(または Buy/Sell)方向などを判断。
-
対応オプションタイプ:HighLow、HighLowスプレッド、Turbo、Turboスプレッドなど。
-
マーチンゲール(ナンピン)戦略の設定が可能。次の足や次のサインを選ぶなど柔軟性を持たせられる。
-
複利運用にも対応。設定によって資金管理を自動で最適化できる。
稼働スケジュールの管理
-
取引時間外の稼働を細かく制御可能。5分単位でオン/オフを設定でき、年間スケジュールも組める。
-
勝ち逃げ設定やストップロス設定があるため、一連の勝利や損失が一定水準に達したら停止させる仕組みを組み込める。
-
自動リロードや通知(ポップアップ)機能。稼働中の状態や異常を知らせることができる。
レポートと分析
-
勝率計算や収支計算のためのツールを内蔵し、CSV出力も可能。履歴を分析して戦略改善につなげられる。
-
履歴データは UI から確認可能で、自動更新や手動更新ができる。
導入手順:AMT V2 のセットアップから運用まで
実際に AMT V2 を導入して運用するまでの流れを、段階を追って解説します。
事前準備
-
必要環境を整える
-
Windows(64bit 推奨、Windows 10/11 など)
-
メモリ:2GB以上、ストレージにも余裕を持たせた環境が望ましい。
-
ネット回線:常時接続のブロードバンドが必要。
-
ランタイム:.NET Desktop Runtime 8.0 以上、Visual C++ ランタイム (x64) など。
-
時刻同期:PCの時刻が正確であることが重要。メタトレーダーとAMTの整合性を保つ。
-
-
MT4/MT5 とサインツールの準備
-
自動売買にはインジケーター(サインツール)によるアラートが必須。
-
ブローカーの口座を準備。AMT V2 は主要なバイナリーオプション業者(例:ハイローオーストラリア、BI-WINNINGなど)に対応。
-
-
AMT のダウンロードとインストール
-
公式サイトから AMT V2 の exe ファイルをダウンロード。
-
インストーラーを実行し、指示に従ってセットアップ。必要なコンポーネントが同時にインストールされる場合もある。
-
インストール完了後、再起動が求められることがある。
-
初回起動時に「v2アカウントの作成」からユーザー登録を行い、ログイン。
-
MT4/MT5 と AMT の紐づけ
-
AMT のメニューから MT4/MT5 を選択し、MetaTrader を起動。自動検出が成功すれば口座番号などが同期されます。
-
自動検出がうまくいかない場合は、手動検出機能を使う。
-
一度紐づけが完了すれば、次回以降は自動で認識される。
ブローカー(取引所)との紐づけ
-
AMT の左メニューから対応業者を選択。リアル/デモのどちらかを指定。
-
ブラウザで業者のトレード画面を開いた状態で設定を進めると、AMT が情報を読み取って自動連携。
-
紐づけが成功したら AMT 上画面で「開始」ボタンが緑に変わり、スタンバイ状態になる。
アラート(シグナル)設定
アラート設定は AMT 自動売買の心臓部です。正しく設定しないと、期待通りにエントリーできません。
-
AMT の「アラート設定」(Alert 設定)画面を開く。
-
「+追加」ボタンで新しいアラート定義を作成し、「編集」を押して設定内容を入力。
-
必ず設定する主な項目:
-
通貨サイン:MT4 インジケーターのアラート文字列の中から通貨名を抽出するためのパターン。例として “@@@@@@”(6文字)など。
-
High/Low(または Buy/Sell)サイン:方向を示す文字列を定義。たとえば “BUY”“SELL”、あるいは “High”/“Low” など。
-
不一致文字:アラート文字列に含まれるがトレード判断には不要な文字を除外。これにより誤認識を減らせます。
-
金額設定:1回あたりのエントリー額を決める。マーチンを使うか、複利運用にするかによって設計が変わる。
-
基本設定:取引の頻度や時間幅など、取引ポリシーに合わせて設定。
-
-
テストアラート機能の活用
-
テストアラート機能を使って、アラート文字列を手動で入力し、AMT が正しく読み取ってエントリー判断できるか確認。
-
テスト結果を見て、通貨サインや High/Low サインのパターンを微調整しましょう。
-
自動売買の開始
-
アラート設定と金額設定が整ったら、AMT で使用するブローカーを選択 → 「開始」ボタンを押して自動売買をスタート。
-
運用中は MT4/MT5 と業者の取引画面を開いたままにしておくと安定。
-
履歴データ画面からエントリー結果や勝率、収支などを随時チェック。必要に応じてアラート設定や資金設定を調整。
実践での活用ポイントと戦略
AMT V2 を導入したあとは、単に「自動でエントリーすればよい」だけでなく、戦略を練り、最適化しながら運用することが重要です。
戦略設計のコツ
-
サインツールとの相性を重要視する
-
AMT はあくまで「アラートを読み取る道具」。高勝率のトレードには、信頼できるサインツールが不可欠です。
-
サインツールごとに異なるアラートフォーマットがあるため、AMT のアラート設定を使ってそれぞれ最適化を行う。
-
複数のサインツールを併用し、それぞれに別のアラート定義を持たせることで柔軟性を高める。
-
-
マーチンゲール/複利運用のバランス
-
マーチン(ナンピン)戦略は勝率を高める可能性がありますが、リスクも大きい。
-
複利運用を併用することで、資金効率を高めつつリスクを分散。
-
勝ち逃げやストップロスの設定を活用し、連敗やドローダウンをコントロール。
-
-
稼働時間の最適化
-
取引時間を絞ることで、ノイズの多い時間帯を除外し、戦略の有効性を高める。
-
年間スケジュールを組める機能を活かし、特定の時間・曜日だけ稼働させる運用も検討。
-
-
バックテスト・モニタリング
-
CSV 出力機能を使ってトレード履歴を定期的に分析。勝率、勝ちパターン、負けパターンを洗い出す。
-
月ごと、週ごとにパフォーマンスを振り返り、アラート設定や入金額を調整。
-
テストアラート機能を活用して、新しいサインツールやアラート設定の効果を事前検証。
-
運用上のヒント
-
VPS での運用:PC を常時立ち上げるのが難しい場合は、VPS(仮想サーバー)で AMT を稼働させると安定性が増します。
-
通知設定の活用:ポップアップ通知を設定しておくと、異常時や重要な変化を即時に察知できる。
-
リスク許容度を見極める:資金の一定割合を上限として使い、固定ロット+マーチンなど複数の戦略を併用することでリスク分散ができる。
AMT V2 を選ぶメリットと注意すべきポイント
メリット
-
汎用性の高い自動化:多くのインジケーター(サインツール)をそのまま自動トレードに活かせる。
-
設定の柔軟性:マーチン、複利、稼働スケジュールなど高度なカスタマイズが可能。
-
安定性と軽量性:バックグラウンドで動作でき、低スペックやVPS環境でも稼働する。
-
分析機能の充実:勝率・収支の可視化と CSV 出力によるデータ分析ができる。
-
無料デモ利用可:デモ環境でフル機能を試せるので、導入前にリスクを把握しやすい。
注意すべきポイント
-
サインツール依存:AMT はあくまでアラートを読み取り自動エントリーするツール。判断ロジック自体は持たない。
-
アラートの設定ミスリスク:誤ったアラート設定(通貨名・方向の認識ミスなど)によって、意図しないエントリーが起こる可能性あり。
-
マーチン戦略の危険性:ナンピン(マーチン)を使う場合、連敗で大きな損失になるリスクがある。
-
プロバイダーおよびデータの信頼性:使用するサインツールやブローカーが信頼できるかを必ず確認する。
-
運用コスト:VPS を使う場合は別途費用がかかる。
-
技術的トラブル:PCの時刻ずれ・ネット接続不良などがエントリーに影響を与える可能性がある。
他の自動売買システムとの比較
AMT V2 を検討する際、いくつかの他の自動売買・EA システムとの違いを押さえておくと判断がしやすくなります。
-
汎用 EA(例:MT4 用の Expert Advisor)
多くの EA は独自の売買ロジックを内蔵していて、MT4 のチャート上で直接トレードを実行します。一方、AMT はシグナル(アラート)ツールとの組み合わせが前提となるため、柔軟性が非常に高いですが、売買ロジックは外部に依存します。 -
他のバイナリーオプション自動化ツール
他製品にもナンピン、自動エントリー機能があるものはありますが、AMT のようなリアルタイム性、有利リトライ、不一致文字除外などの高度なアラート読み取り設定が可能な製品は限られます。 -
裁量トレード
人間による裁量トレードと比べて、AMT による自動トレードは感情の影響を受けずに機械的にエントリーできるという強みがありますが、市場環境の急変などに対しては柔軟な対応が難しい場合があります。
導入を成功させるための実践アドバイス
最後に、AMT V2 の導入を成功させ、長期的な運用を目指すための実践的なアドバイスをまとめます。
-
小規模テストから開始
最初は小さな取引額でデモまたはリアル口座を運用し、設定の妥当性やアラートの精度を確認。 -
戦略記録と振り返り
CSV 出力を使ってトレード履歴を保存し、定期的に勝敗パターンやアラートとの関連性を分析。 -
アラートの継続的最適化
市場の変化に応じてアラート文字列やフィルター設定を微調整。 -
リスク管理を怠らない
マーチンゲールを使うなら、ストップロスや勝ち逃げを必ず活用。 -
環境の安定性を確保
VPS や安定したネット環境を使って、AMT の稼働を安定させる。 -
通知を活かす
自動売買中に異常が発生したらすぐに察知できるよう、ポップアップ通知やログを活用。
まとめ
-
AMT V2 は、MT4/MT5 のアラートを読み取り、バイナリーオプションを自動でエントリーする強力な自動売買ツール。
-
ver.2 ではリアルタイム性やリトライ機能、不一致文字処理など、実戦で使いやすくなる多数の改良が導入されている。
-
導入には、インジケーター(サインツール)の選定、アラート設定、マーチンや複利のリスク設計などが重要。
-
小さく始めて、履歴を分析しながら調整を重ねる運用が成功の鍵。
-
安定稼働には VPS や適切な通知、リスク管理が不可欠。
AMT V2 は、自動化と柔軟性を両立させたいトレーダーにとって非常に魅力的なツールです。一方で、適切な設定とリスク管理がなければ落とし穴もあります。導入を検討する際は、まずは小規模運用でテストし、自分のトレードスタイルに適した戦略を築いていくことをおすすめします。

