為替鬼のスキャルピング講座

FX

スキャルピングのメリットデメリット
為替鬼

 

スキャルピングのさまざまな優位性(エッジ)

読者の皆さんは、普段どのようなトレードをされていますか? デイトレードですか、それともスイングトレードですか。まだ明確な手法が決まっていない方も、いらっしゃるかもしれませんね。トレードスタイルには正解はありませんので、十人いれば十通りのやり方があっても不思議ではありません。

ところで私はと言えば、FXを始めて14年目になりますが、これまでデイトレ、スイングも含めて、さまざまな取引スタイルを経験してきました。

そして最終的に行き着いたのが、数秒から数分で完結する「スキャルピング」と呼ばれるやり方です。私はスキャルピングには、相場におけるさまざまなエッジ(優位性)があると実感しています。その筆頭として挙げられるのが、圧倒的な資金効率の良さです。

別の言い方をすると、わずかな運用資金から始めることができ、しかも短期間に何倍、何十倍にもできる可能性を秘めているということです。

もし少ない資金を短期間に大きく増やすことを目指すのであれば、スキャルピング以外にほとんど不可能ではないでしょうか。そこで今回から数回に分けて、スキャルピングの魅力や具体的なやり方について、お話しさせていただきます。

<スキャルの優位性>

・資金効率が良い
・わずかな運用資金を短期間で大きく増やすことができる

スキャルピングと他のトレードスタイルとの比較

デイトレードとは、書いて字のごとく「日計り商い」、つまり一日で売買が完結する取引のことを指します。スイングトレードとは、もう少し長めの取引で、数日から一週間程度で完結するものを指します。さらに数週間から数か月間におよぶ長期の取引を、ポジショントレードと呼びます。

ところで、スキャルピング(scalping)という言葉は、元々はアメリカ先住民が、敵の頭皮を薄く剥ぎ取る慣習に由来しています。頭皮を剥ぐように、数pips程度の利益を何度も狙っていくのです。デイトレードやスイングトレードのように、数十pips以上の利益を狙うのとは対称的だといえます。

また、トレードが完結するのに要する時間、言い換えるとポジションを保有する期間も極めて短く、特に短い場合にはわずか数秒、平均すると数分程度というイメージです。ちなみに私のスキャルピング手法の場合、勝率はだいたい70~80%ですが、一般的に短期トレードであればあるほど、勝った時の利益が小さいので、勝率が高くなければ利益が残りません。

一方、長期間ポジションを保有する取引スタイルの場合、勝ちトレードの利益が負けトレードの損失と比べて格段に大きいので、数回に一回勝てば利益が残るのが一般的のようです。ですから利益を積み上げるために必要となる勝率は、トレードスタイルや手法によってさまざまといって良いでしょう。

ただ確実にいえることは、一回のトレードが完結するまでの時間が短い取引スタイルほど、スプレッドや手数料、スリッページによるダメージが無視できないため、エントリーや決済ポイントに高い精度が求められ、それだけ技術的に難しいと思います。

<トレードの種類>

【デイトレード】一日で売買が完結
【スイングトレード】数日から一週間程度の取引
【ポジショントレード】数週間から数ヶ月におよぶ
【スキャルピング】数分で薄い利益を重ねる手法

スキャルピングは他のトレードスタイルと比較して、圧倒的にトレード回数が多いのが大きな特徴です。デイトレードでは日に数回程度、スイングトレードでは週に数回程度に比べて、スキャルピングでは日に数十回、中には数百回も取引を行うトレーダーもいます。トレード時間が短く、トレードの頻度が多いというのは、実は小資金でも大きく増やせる可能性があるということに他なりません。

ここで具体的にシミュレーションしてみましょう。例えば資金30万円で「米ドル/円」を取引する場合を考えてみます。国内FX業者の個人口座の最大レバレッジは25倍なので、「米ドル/円」を取引する場合、1万通貨単位あたり5万円近くの証拠金が必要となります。

まずは利食いと損切りを100pipsとするスイングトレードを、1週間に2回取引すると仮定します。当然負けることもあるので、100pipsの損失に耐えられる売買ロットで取引する必要があります。

上記の条件で計算してみると、最大売買ロットは5万通貨単位となりますが、実際に5万通貨でやると証拠金だけで25万円近く必要となり、負けた場合の損失を考えると資金的にギリギリです。

ですから現実的には3万通貨程度が最大ロットになると思います。つまり一般的なスイングトレードの場合、口座資金10万円あたり1万通貨単位が限度となるのです。

さて、30万円の資金で3万通貨を週に2回、利食いと損切りが100pipsのスイングトレードをした場合の損益は、2連勝でプラス6万円、1勝1敗でトントン、2連敗でマイナス6万円になります。もし1か月間(4週間)全勝で8連勝した場合、売買ロットを変えなければ損益はプラス24万円で、口座は54万円にまで増えます。

また、いわゆる複利運用で10万円増えるごとに1万通貨増やして運用した場合、1か月間全勝の8連勝で運用口座はスタート時の2倍の60万円まで増えます。ただし実際には、勝ったり負けたりの繰り返しになるので、大半は20万円~40万円(つまり月間損益10万円)程度に収まるのではないでしょうか。

したがって、もし月に30万円の利益を目指してスイングトレードをするとしたら、言うまでもなく全てはトレーディングの腕次第ではありますが、一般的には100万円前後の資金が必要になるのです。

<取引スタイルと勝率&利益幅>

・短期取引であるほど勝率が高くなければ利益が残らない
・長期取引は数回に一回でも大きく勝てば利益が残る

少資金でも稼げるスキャルピングの可能性

私の個人的な意見ですが、そもそもFXは小資金でやるものだと考えています。私はFX以外に個別株の取引も行っているのですが、株取引の場合、最低でも数百万円の資金がなければ、それなりに稼ぐのが難しいのが実情です。

一方FXの場合、レバレッジというマジックが使えるので、株取引と比べてはるかに少ない資金で稼ぐことが可能になります。

さて、スイングトレードで月に30万円稼ぐためには、100万円ほどの資金を用意する必要があると述べましたが、スキャルピングではどうなのでしょうか。そこで30万円の資金で、利食いと損切りを5pipsとするスキャルピングを、1日に20回行うケースをシミュレーションしてみます。

計算上の最大売買ロットは5万通貨単位となりますが、たとえ最大ロットで負けても2500円の損失で済むので、実際に最大ロットで取引しても、資金的に問題ありません。仮に1日全勝で20連勝した場合、獲得pipsは100pipsとなり、売買ロットを変えなければ5万円の利益になります。

こんなことは通常あり得ませんが、もし1か月間勝ち続けたらどうなるかというと、売買ロットを変えなければ運用口座は130万円まで増える計算です。

さらに、トレードで増えた資金を次のトレードにも投入すれば、デイトレードやスイングトレードに比べて何十倍、何百倍もトレードチャンスがあるだけに、資産増加の複利効果は他のトレード手法とは比較になりません。

例えば10万円増えるごとに1万通貨増やす複利で運用した場合、1か月間全勝すると、スタート時の30万円がおよそ9倍の264万円まで増えるから驚きです。もちろん実際には、1か月間全勝は非現実的なので、経験的には数万円~100万円前後に収まるのではないかという印象です。

したがって結論ですが、もし月に30万円の利益を目指すのであれば、もちろんトレーディング技術次第ということはありますが、スイングトレードだと100万円、スキャルピングの場合は20万円程度の資金があれば可能ということになります。

<月に30万円の利益を目指すとしたら…>

【スイングトレード】(利食い・損切り=100pips)
口座資金10万円あたり、1万通貨単位が限度。100万円前後の資金が必要

【スキャルピング】(利食い・損切り=5pips)
最大ロット(5万通貨単位)で取引しても損失が限定されるため問題ない。20万円前後の資金から複利運用すればOK

兼業トレーダーにとって待ち時間が長いのは致命的

スキャルピングには、圧倒的な資金効率の良さ以外に、どんなメリットがあるでしょうか。真っ先に思いつくのが「時間」という概念です。これはエントリーするまでの待ち「時間」という点と、エントリーしてから決済するまでのポジション保有「時間」の、2つの意味があります。

例えば、一日数回取引チャンスが訪れる大変に優れたデイトレード手法があったとしても、兼業トレーダーにとっては取引チャンスに出会えるとは限りません。もちろん指値注文でなら取引することは可能ですが、このようなやり方は、リアルタイムでの即時の判断による取引ではないので、運不運の影響がとても大きいような気がします。

一方スキャルピングの場合、一般的には一日に数十回程度、私の手法の場合は100回ほどの取引チャンスがあります。仕事後の夜の数時間であっても、取引チャンスに出会える可能性は高いといえるのです。

その意味からすると、どんなに優れたデイトレード手法やスイングトレード手法であっても、自分がトレード可能な時間帯に取引チャンスが来なければ、それはまさに「絵に描いた餅」ではないでしょうか。

為替ショックで生き残れるか?

また、トレードが完結するまでの時間が短いというのは、実は兼業トレーダーにとって、最大のメリットと言っても過言ではありません。スキャルピングの場合、エントリーしてから数分以内に完結するものが大半ですが、専業トレーダーである私も、これには多くのメリットがあることを日々、実感しています。

例えば、スイングトレードのように、数日から一週間ほどポジションを持ち続けるトレード手法では、仕事をしているときでも相場動向が気になってしまい、仕事はもちろんのこと、日常生活に悪影響を及ぼしかねません。

また、決済するまでの時間が長いほど、どうしても含み損を抱える時間が多くなり、この心理的ストレスは無視できません。しかし、スキャルピングではパソコンの前にいる間しかポジションを持たないので、為替相場の動向を気にする必要がありません。

また、為替相場の世界では、年に何回か驚くほど大きく動く局面が必ず訪れます。その点スキャルピングでは、自分の資金を相場にさらす時間が極端に短く、「危ない!」と感じた瞬間に即座に逃げることができます。

将来的に次のリーマンショック、スイスフランショックが、いつ発生するのかは誰にも分かりません。その意味で、相場の大きな変動に対して、即座に柔軟に対応できることも、スキャルピング手法の大きなエッジではないでしょうか。

<「時間」というメリット>

【エントリーまでの待ち時間】
取引チャンスと出会える可能性が高い

【決済までの待ち時間】
ポジションを危険にさらす時間が短い

スキャルピングの落とし穴

ここまで述べてきたように、スキャルピングにはたくさんの魅力があることは間違いありません。しかしその一方で、これだけたくさんのメリットがありながら、スキャルピングにマイナスイメージを持つ投資家、トレーダーも少なくありません。

実際、初心者にスキャルピングはお勧めしませんと公言する書籍や、スキャルピングは儲からないと主張するブログなど、スキャルピングに否定的な見解も数多く見られます。一体、なぜなのでしょうか。

これは私の勝手な推測ですが、スキャルピングで勝ち続けることは、極めて難しいと感じている投資家が多いからではないでしょうか。例えば前述したように、スキャルピングは他のトレードスタイルと比べて、圧倒的にトレード回数が多いため、取引ごとのスプレッドやスリッページが、パフォーマンスに大きく影響します。

ですからスプレッドやスリッページのコストをカバーして、期待値プラスの売買ロジックを構築するのは至難の業と言わざるを得ません。また、エッジのあるスキャルピング手法であっても、短時間に売買ロジック通りに取引を実践しなければならないので、強靭なメンタルが不可欠になってきます。

このようなさまざまな難題を考慮すると、軽い気持ちでスキャルピングをかじったくらいのトレーダーが、長期的に勝てるはずもないのです。そのため、自分が勝てなかった経験から、スキャルピングという手法を否定される方が多いのかもしれません。

もちろん私も、スキャルピングで簡単に勝てるなどと主張するつもりはありません。それどころか、デイトレードやスイングトレードよりも、スキャルピングで求められる技能はかなり高いのではないかと日々感じています。

だからこそ、エッジのあるスキャルピング技術を習得することさえできれば、そのご褒美として他の取引スタイルの何倍、何十倍も、利益をあげられる可能性があるのではないでしょうか。

それではどうやってスキャルピングをマスターすれば良いのでしょうか。次回の記事では、その点を深く掘り下げていきたいと思います。

 

為替鬼クラブ

 

達人が教えてくれる簡単ではないけれど身に付けば一生モノのスキャルピング技術[為替鬼]
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